駅舎建築
エントランス夕景
この建物は昭和初期に建築された四国最古となる駅舎の建替です。設計に当っては歴史ある先代駅舎の 特徴ある建築様式と佇まい、及びこれより永きに渡って使用される耐久性が求められました。 繊細な造作を実現するために屋根と妻壁は全て木造とし、耐久性に対しては床から3.5mまでの壁を鉄筋 コンクリート造で対応した混構造としています。 長年に渡り人々の記憶に刻まれてきた駅であり、出来る限り先代の意匠を随所に生かす事と、形だけそ れらしい張りぼてを作るのではなく、全てに本格的な作りで対応する事を心掛けています。 |
西面外観
白壁は漆喰仕上げ。色付き撥水剤仕上げのコンクリート打放し壁面は、杉小幅板による下見板張を型枠と する手の混んだ手法を用い、そのまま小幅板の面状がコンクリートに映し出されています。 (故に木目模様のプリントの様なものではなく、一つとして同じでない本物の木材が持つ豊かな表情を見 せています。) |
建替前の三津駅 | 駅名板 |
旧駅舎解体時の廃材も、再利用可 能なものは一部新駅舎に使用されて います。 |
駅名板は旧看板に用いられていた書体がそのまま採用 されています。 |
エントランス上部ステンドグラス
ステンドグラスは強度上1枚ガラスですが、本式のジョイントと同じ鉛線を両面に配し、立体感のある表面に なっています。図案は三津浜の花火をモチーフとされています。 |
東面外観
待合室ホール西向 | 待合室ホール東向 |
待合室ホールより三津交流館(テナント)を見る
屋根は木造トラス架構を採用し、室内は柱の無い大空間となっています。トラス架構は天井内に隠れて見 えませんが、三津交流館(テナント施工)の写真右上部の上り天井(高窓部分)にその構造の一部が現れ ています。 |
西面外観夕景
コンクリート壁上部と屋根との間にガラス連窓を入れる事で、夜間は内部の照明により屋根が浮遊する様 なイメージとなっており、同時に建物自体が夜間のアイコンとなる効果となっています。 |